【イベントレポート】ハーバード流ケーススタディ体験プログラム

3/27(月)、「ハーバード流ケーススタディ」と題した体験プログラムを開催しました。

ハーバード、スタンフォードといった世界の有名なビジネススクールでは、実在する起業家や経営者の経験を、事前の教材の読み込みと準備、さらに当日の参加者間の議論によって追体験する「ケーススタディ」と呼ばれる手法がよく用いられます。先人たちの思考パターンや成功へのロジックを体感して、自らのものとして身につけるのです。

今回、モデルケースとしてお招きしたのは、宮城県女川町にて国産ギターの生産事業を手掛がける株式会社セッショナブル代表取締役の梶屋陽介氏。「SENDAI for Startups! ビジネスグランプリ2017」にて「ビジネスグランプリ大賞」に選ばれた方です。

講師役は、IMPACT Japanエグゼクティブ・ディレクターの竹川。
「知識を得るよりもケースに応じたビジネスの『型』を学ぶことが大事」、「ハーバードでは2年間で400くらいのケーススタディを学ぶ」など、本プログラムの意義が説明されました。

そして早速、受講生たちへ竹川からテンポの良い質問で、梶谷氏の「他己分析」が開始されます。

「梶谷さんの性格を表しているエピソードは?」
「なんで東北に来たんでしたっけ?」
「彼を東北に導いた思いはどこから?」
「震災間もない女川の人たちは急にこんな人が来てどう思った?」
「自分が女川の町長だったら梶谷さんと会う?」
「20秒の持ち時間(エレベーターピッチ)で町長を説得するには?」
「なんでギターなの?」
「自分が梶谷さんだとしたら今の自分は何点?」

あからじめ予習されたテキストの情報をもとに、受講者もリズミカルに回答していきます。
矢継ぎ早のやり取りはホワイトボードにすぐさま書き込まれ、梶谷さんという人を形づくる思考や事件が立体的になっていきました。また、重要なキーワードはさらに深掘りの議論が重ねられていきます。

プログラムの後半は、梶谷氏ご本人が登壇されての質疑応答です。

町長を説得できた理由は、ロジックよりも「ちゃんと拡大を目指している」ことが説明できたから。
日本のギター製造の現場は若手が余っている、田舎でも優秀な人材が集まることはわかっていた。
宮城出身ではないよそから来た人間にも街の人たちはすごく明るく接してくれて良い関係を築いている。
音楽のトレンドは5ー10年単位で進化しているがギターの基本構造は70年もの間、変わっていない。
アーケードに実店舗を構える際、固定費もかかるし銀行にも反対されたがインパクトを出すために強行した。

などなど、何気ない回答の中にも、実際に自ら体験した人にしかわからない重要な起業のノウハウが見え隠れしています。これこそが、「知識ではなく『型』を学ぶ」ということなのでしょう。

ケーススタディプログラムでは「学べること、テイクアウェイ(持ち帰る成果)は参加者それぞれで違う」と、竹川のまとめ。受講者からは、次のような感想がありました。

「町長や町の人たちに対して『論破しよう』というような気負ったところがない、自然体でいることの大事さを学びました」
「目標が高い、成果が出てきた今でもまだ10%しか進んでいないと言えるところが素晴らしい」
「新たな価値提案を前向きに考えて行動する力がすごい」

活気ある議論の中に、受講者それぞれがキャリアのヒント、生き方のヒントを見つけてくれた…非常に意義深いプログラムとなりました。

梶谷さん、受講されたみなさん、ありがとうございました!

 

レポート:INTILAQ ライター・イワタテ

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