東日本大震災から本日で10年となりました。
まずは改めて、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
私どもインパクトジャパンも、2010年に設立された非営利の一般社団法人として、この10年間をともに歩んでまいりました。特に2013年にカタールフレンド基金からの支援が決まって以降、その支援にあたってのミッションであった「東北でのEntrepreneurial Ecosystem(起業家が生まれ育つエコシステム)の創造」に向けて、主に仙台を拠点に活動を続けております。東日本大震災の影響で日本の他の地方と比べても社会課題が先鋭化した東北の地で、その解決に挑戦する起業家が生まれ、育ち、そして後輩たちのロールモデルになっていく、そんな「エコシステム」を創っていくことこそが真の「復興」と地域の成長に繋がる、そう信じて活動を続けてまいりました。
2016年に「INTILAQ東北イノベーションセンター」を仙台市若林区卸町にオープンし、さらに2017年からは仙台市主催の社会起業家アクセラレータプラグラムの企画運営を進める中で、これまでにのべ5,000名以上の方々よりイベント/ワークショップへのご参加をいただき、100名以上の社会起業家の立ち上げ・成長支援を行い、200名以上のプロボノや大企業人材と繋げるなど、少しずつですが成果も生まれてまいりました。これまで様々なイベントやプログラムにご参加いただいた皆様、ご登壇・ご指導・ご協力をいただいた皆様、さらに趣旨に共感いただいてご協賛・ご後援いただいた企業・団体の皆様に、心より御礼申し上げます。
ただ、本当の「エコシステム」づくりは、まだまだこれからであると考えています。昨年からのコロナ感染症の広がりもあり、社会や地域が直面する課題は増加、複雑化を続けており、だからこそそれら課題を身近なところから解決する社会起業家の重要性は益々増してきていると感じています。そんな一人一人の想いや原体験に寄り添いながら、それをビジョンという形で言語化し、持続可能なビジネスプランにしていくこと、そしてより重要な「一歩踏み出す」伴走をさせていただくこと。私たち自身が産みの苦しみも将来へのワクワクも共に感じながら、「ココロイキルヒト」(心生きる/心意気る)と一緒に、東北の未来に向けて引き続き歩みを続けてまいりたいと思います。
東日本大震災からの10年の歩みを、これからの10年の礎にしていくことを誓いつつ。
一般社団法人IMPACT Foundation Japan
代表理事 竹川隆司
INTILAQ東北イノベーションセンター
メンバー 一同