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2021.02.16

5周年記念・INTILAQ会員座談会

あなたにとってINTILAQとは? その使い心地や感想など会員の生の声ご紹介!

INTILAQ東北イノベーションセンターはこの2月で5周年を迎えました。仙台市内にも数多あるコワーキングスペース。無事続けられてきたのは、INTILAQを選び、利用してくださった全ての皆様のおかげと感謝しています。今回は、あまり外に語られることのなかった、会員から見たINTILAQとはどんなものか、よくご利用いただく3名の会員にお話しを伺ってみました。

【お話しいただいた会員】


柴田真希さん
あんみつ
仙台市出身。仙台の大学を卒業後カタールで数年働き、東日本大震災をきっかけに帰仙。広告制作会社を経て2018年秋に創業。東日本大震災をきっかけに東北の良さをあらためて実感し、その素晴らしさを世界に伝えるために起業。現在は企業等の広報企画や広告制作、伝統工芸品や食品などを海外へ広めるための輸出業を営む。


石嶺正夫さん
みねジャムおじさん
東京都出身。大手企業のCSR担当として東日本大震災の復興支援にて来仙。その活動中にジャム作りに目覚める。CSR活動終了後はジャムづくりのワークショップや販売活動、さまざまな地域活動家とのコラボレーションを行う。60歳定年を迎えて延長雇用されつつ、社会の役に立ちたいと奮起し今後の活動を模索中。


堂願雄次郎さん
NEXT PLUS
H.S SPORTS所属
広島県出身。専門学校を卒業した2012年に来仙。仙台蒲生での清掃ボランティアをはじめ東北各地でボランティア活動を行う。その後拠点を仙台に決め、個人事業主として同じ志の仲間たちと清掃会社を運営しつつ、サッカーのNPO法人に所属し子供たちにサッカー教室を行っている。今後は学習塾やスポーツ教室などの子供たちに向けた活動をさらに進め、事業化を検討している。

【進行】
高野圭子 INTILAQ東北イノベーションセンタースタッフ
インキュベーションマネジャー/キャリアコンサルタントとして会員の伴走支援を行う

▼「何かしなければ!」という気持ちが溢れているからここにいる!

―皆さん、様々な活動をしているからこそ、INTILAQを仕事場所として決めてくださったと思うのですが、どうしてその事業(活動)をしようと思ったのですか?

堂願「東日本大震災時、TVのニュースを見て『行かなきゃ』と思ったんです。家も決めず広島から車を走らせて、仙台に着いたら飛び込みでスポーツジムのバイトを決めて。東北各地に遠征する時はボランティアハウスや車で寝泊まりしながらボランティアしていました。その途中、子供達と遊ぶためのサッカーを通じてNPOの” H.S SPORTS ”の方と出会い、子供たち向けのサッカー教室に携わるようになりました。現在は清掃の下請け会社を経営しつつ、同じ想いのメンバーと活動しています。」

石嶺「ある日、同僚が自宅の庭になっていたさくらんぼを使った手作りジャムを持ってきたんです。食べてみたら、見た目も綺麗、味も感動的な美味しさだったので、自分でも作ってみようと思ったのがきっかけで。最初はジャムの活動や事業は考えていなくて、素直に自分でも作って食べてみたいなと思ってジャム作りをはじめました。」

柴田「カタールに居た時に、震災でそれまで全然海外で聞かなかった東北についてのニュースが流れるようになりました。 東北を海外に伝えたくて仙台に戻ってきて、広告制作会社の営業として国内外向けに地域企業PRやインバウンドを目的としたテレビ番組や動画コンテンツ等の制作に携わっていましたが、人手や予算不足といった事情で広報ができず、廃業していく企業を目の当たりにし、自分が柔軟に動くことでお手伝いできれば、と考え起業しました。」

 

▼偶然?必然?さまざまな入居理由

―偶然にも皆さん東日本大震災がきっかけで今の活動をはじめることになったのですね。ではその拠点としてINTILAQを選んだのはなぜでしょう。

石嶺「CSR活動が終了した後、所属する会社としては『今までと同じことをしていても業績は伸びない』と。なので社命として<新規事業開発>をテーマとしINTILAQのオフィスを借りることにしました。INTILAQには様々な方がいます。多様な思考を持っている人と会話しないと新しいコトが生まれてこないと考え、自分達でそれが可能なオフィスを探している時にINTILAQに飛び込みで内覧をさせて貰い『ここなら!』と決めました。偶然なんですよ(笑)」

―会社はオフィス機能集約のためにINTILAQから退去されて、現在は個人で入居されることになりましたが…。

石嶺「自分自身はジャムを作ることが好きだったので、柴田真希さんから『子供食堂でジャム作ってみましょうよ』と声をかけられ、子供たちとのワークショップを行いました。皆さんに比べたらほんの僅かですが社会課題解決のお手伝いができたことをきっかけとして、何か少しでも人の役に立つことをしたいな、と『みねジャムおじさん』としてINTILAQに残り、会員の皆さんに混ぜて貰おうと決めたんです。」

柴田「私も飛び込みで来ました!何で知ったかは忘れたけど“カタール”※1 ってことで知っていて、突然来てみたんです!」
石嶺「カタール航空でCAをしていたんだよね?」
堂願「本当ですか、凄い!異色の経歴というか(笑)」
柴田「内覧終了後、センター長が在席していたためその日のうちに面談し、申し込みまで。『お願いします!』という感じでトントン進んで。実は他の場所も数か所リサーチしていたけど、立地や光の射し具合が自分に合っていて、飛び込みの時にはINTILAQにするって決めていました!」

堂願「僕は<東北から世界へ※2>という言葉が響いて、ここを拠点にしたいと思いました!世界の人にスポーツを通じて元気な街をお見せしたいな、と。僕、被爆者三世なので、復興や自分自身で立ち上がる力を持つ、という教育を小さい頃から受けていました。仙台でやると決めたらやらないとご先祖様に顔向けできない、という気持ちで続けています。」

石嶺「INTILAQだからこそ、会社が退去となっても僕は残ったんです、東京の自宅に帰るという選択肢もあったのですが。」

▼仲間やメンターが豊富、自分は独りじゃない!

―INTILAQを利用してみて、の感想をお聞かせください

柴田「相談できるメンターやスタッフ、そして仲間がいるのが一番良い!会員同士は専門分野が異なるので、分からないことも気軽に隣に行って聞くことができるし、それがしやすい環境・雰囲気があるところも良い。起業する前から起業した後のフェーズ毎における、ちょっとした悩みから大きな悩みなどが解決できるし、難しい時は専門家や行政に繋げてもくれるのでINTILAQで全て問題が完結する!」
石嶺「本当にそうだよね」

堂願「メンタリング※3 が最高です。自分は会計士の山口先生や佐々木センター長にお世話になっています。いつぐらいに法人化するかとか、本だけじゃわからない裏事情的なものを教えていただいたり、自分の事業のシミュレーションなどをして貰ったり。」

石嶺「多様な業種、年齢も様々、個人事業主やこれから会社を作ろうとしている人がいて、皆さんサラリーマンっぽくないんだよね。サラリーマンとは悩みポイントが違う人が多く、刺激になるし勉強になる。会社のような大きな組織だと、ある部分は人がやってくれる、上の人が決めてくれる、けれどここの人は自分で決めるしかない。そういう部分が刺激になって自分も考えなきゃと思うし、いろいろと相談しやすい。」

―INTILAQの会員さん同士でもコラボレーションが生まれていると聞きます。皆さんも何かご経験されましたか?

石嶺「キッチン※4 で、お昼にいろんなジャムを作り、スタッフにジャムを試食してもらっているうちに『石嶺さん、こんなにジャム作ってどうするの?』と言われ、ふれあい市※5 で販売することになり…。」
柴田「そう、販売した結果売れるなっていうことが判り、その結果ジャムおじさんとコンビ組んだことですね。マネージャーっぽいよね(笑)。他にはスタッフさんから紹介いただいて、別の会員さんのプロモーションをしたり。」

石嶺「それと、自分は高級ジャムを作りたいわけじゃないんです。訳アリりんごとか不揃いいちごとか、上流工程における食品ロス、使われない勿体ないものを使ってジャムにして、販売やワークショップに活かしたい。INTILAQには六次産業化プロデューサーの方がいて、考え方が合う人がいるので、彼女が行っている検証事業で学ばせてもらったりしています。」

INTILAQはビジネスを超えた居心地の良い場所!

―皆さんと毎日関わっているINTILAQのスタッフ。どんな印象をお持ちでしょうか?

堂願「ホスピタリティが溢れている。会議室を利用する前にエアコン入れて暖かくしてくれたりとか、ささやかなことですがありがたい。最近毎日来るんですけど、迎えてくれる感じがします!」
柴田「機械的、ビジネスライクじゃない。」
石嶺「寮母さんみたい!いろいろ準備してくれるし声かけてくれるし、気づかいの言葉かけてくれたり、気にかけてくれる感じが凄くする。仲良い人だけで盛り上がるのではなく平等に扱ってくれている感じがする。たまに注意もされたり(笑)会員さんのことを良く知っているよね。」
柴田「ビジネスのオフィスを飛び越えた “管理人さんがいる、シェアハウス!?” のような雰囲気を感じる。リビングで話すような他愛もない話もできる。」
一同「そうそう」

―コロナ禍ですが、皆さんがINTILAQに来る理由をおしえてください。

堂願「僕、一人でいるとワクワクしないんです。誰かがうろうろして声をかけてくれる感じが好きなんです。楽しいじゃないですか。」

柴田「人に会うことって視覚情報も入る。例えば会員同士の着ている服とかマスクとか、それすら自分の企画や思考につながる。何でもないように見えることも全てが情報になるから自分のビジネスに生きてくる。ずっと在宅だと企画も思い浮かばなくなる。だからINTILAQに来ることが大切なんです。」
石嶺「そうだね、通勤の時も街の空気感や歩いている人なんか刺激になるし。」

堂願「コワーキングスペースが綺麗でいいし(笑)」

▼INTILAQはスタッフも会員もチャレンジする人を応援!

―東北の人は気恥ずかしいと尻込みする人も多いですが、一歩進んだ皆さんだからこそ、これからチャレンジしたい人にかける言葉があればぜひお願いします。

柴田「自分のやりたいことは口に出して言おう!発信しよう!口に出さないと具現化しないので。”Don’t be shy!”  INTILAQは起業前の相談から起業後の相談ができるので安心して来てくださいね。」
堂願「恥ずかしがらずに!」

石嶺「一歩初めてみるとなんとかなりますよ。INTILAQは特にそういう人が多いので。会員さんも悩んでいるので悩みを共有できるし、俺だけじゃないんだな、と安心できる。同じ悩みを共有している人が隣に座っているのは大きいと思います。」

一同「うん!!」

 

―皆さんのINTILAQ愛がとても伝わってきて私も嬉しく思います。本日は予定時間を超えても白熱した座談会でしたね。お忙しいところありがとうございました。

INTILAQは<起業家のための仕事の場所>だけではありません。チャレンジしたいと考えた時、その最初の一歩を踏み出す場であり、想いを育み形にする場所です。不確実な世の中、貴方の中に「何かしたい」と灯った小さな火をINTILAQで仲間と共に大きくしてみませんか?

この2月は入会金無料をはじめとした5周年記念キャンペーンを開催中です!

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※1…INTILAQは東日本大震災後、中東のカタールからの復興義援金で創られた「カタールフレンド基金」を利用して設立されました。

※2…当初のビジョンとして、“東北から世界へ、「おこす人」の集まる場” を掲げておりました。

※3…会員特典として、弁護士をはじめとした専門家や起業家の先輩のメンタリングを追加料金無しで受けることができます。

※4…スタジオ、Fabなど様々なレンタルスペースがあり、その中でもキッチンは予約のないお昼の時間帯は会員さんに開放しています。

※5…INTILAQのある卸町全体で年2回開催される大販売市。2日間でのべ5万人が卸町に訪れ、INTILAQも物販や体験イベントを開催します。