与えられた課題に対して大手企業の社員と学生が共に課題解決のために、イノベーティブなアイデアの創造を1日がかりで行う「イノベーションの教室」。昨年の9月に引き続き、その第2回が、3月12(日)に開催されました!
チームに分かれてワークショップを行う前に、インプットからイベントが始まります。最初のプログラムは、「まずは動くことから始まるイノベーション」と題して、特定非営利活動法人アスヘノキボウ代表理事の小松洋介さんの講演です。
宮城県仙台市出身。2005年株式会社リクルート入社。東日本大震災から半年後の2011年9月に退職。退職後、2011年12月、女川町の全産業界が集まった民間団体「女川町復興連絡協議会」内の戦略室に入室。トレーラーハウス宿泊村「エルファロ」の企画立案から実現まで、現地の旅館事業者と共に行う。その他にも、複数新規事業・プロジェクトの立ち上げ、そして立ち上げ後の安定運営まで支援を行う。
「震災後、東北では様々な課題が顕在化した。そしてそれは日本や世界中が遅かれ早かれ直面する課題であり、そんな課題先進地域である東北で働くことは非常に刺激的で、キャリアアップでもある」と語る小松さん。一見するとボランティアのような奉仕活動の延長戦上に見られがちな震災復興活動。しかしその現場は、実は、最先端の学びと実践の場であり、その魅力が世界で活躍するイノベーティブな人々を惹きつけていると言います。小松さんの話を聞いて、改めて東北の魅力を実感しました。
小松さんの講演の後は、グループごとに分かれてアイスブレイクと、昼食です。このイベントの肝は、なんと言っても大企業のメンターからみっちりとイノベーションプランの作り方を教えてもらうること。普段社会人と接する機会がそれほど多くない高校生や大学生にとって貴重な時間です。今回メンターとして参加していただいた企業は、トヨタ、野村ホールディングス、三井住友銀行、JR東日本、日本航空、三井住友海上、中小機構東北の7社。3人から4人の学生グループに上記会社からそれぞれ1名がメンターとなって、1つのチームとして共にイノベーションプランを練っていきます。そして今回全チーム共通に課せられたテーマは「東京オリンピックに向けて地域資源を活用したイノベーションプランを考えよ」です。
初対面から始まったチームも、自己紹介を終え、お弁当を食べる頃には緊張もほぐれ、テーマに対して活発に議論をしていました。お昼の後は、東北大学の土岐文乃先生にイノベーションの考え方やプロジェクト・デザインのポイントについての講義を受けた後、再度チームでプランを練っていきます。良質なインプットと限られた時間で緊張感のあるアウトプットを交互に行ってアイディアをブラッシュアップしてく、これが「イノベーションの教室」流です。
朝から頭をフル回転させ続け、気づけば夕方に。これからいよいよプレゼンが始まります。1チーム5分の時間制限の中で、1日考えたプランを発表していきます。
民泊系女子で外国人をおもてなしするプラン、東北オリジナルの通貨を作って、観光客の購買欲をアップさせるプランなど、学生ならではの柔軟な発想で様々なプランがお披露目されました。中には、プランをより分かりやすくアピールすべく、寸劇を始めるチームまでありました。大勢の前でも臆することなく堂々を発表する学生さんたちの姿に大変関心させられました。
そして、最後は会場全体の投票で決める「オーディエンス賞」とメンター企業の方々で決める「メンター賞」の発表がありました。なんと昨年に引き続き、今年も1つのチームがダブル受賞し、会場の注目を集めました。そのチームとは、「TOHOKUジモドラ」チームのみなさん。地元のドライバーと外国人観光客をつなげて、東北全体の経済効果を狙うプランでした。ジモドラチームのみなさん本当におめでとうございました!
朝から夜までの長丁場のイベントでしたが、参加された学生はもちろんのこと、メンター企業の皆さまや、運営スタッフも熱気溢れる活気あるイベントとなりました。
レポート:INTILAQ ライター・勝水
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