ACTIVITY INTRODUCTION

活動紹介

ACTIVITY INTRODUCTION

活動紹介

SENDAI for Startups! Day2 「DA・TE・APPS! 2018」 イベントレポート

SENDAI for Startups! 2018 Day2は、2月10日(土)の11時からスタートしました。

(「SENDAI for Startups! 2018」はINTILAQ東北イノベーションセンターが仙台市・GLOBAL Lab SENDAI・株式会社ゼロワンブースターとともに共同主催

「DA・TE・APPS! 2018」は二部構成となっており、第一部は今年初の試みとなるITコンテスト、そして第二部は、今年で4年目となるゲームコンテストで、いずれも出場するのは高校・専門学校・大学に所属する若者たちです。

午前中から、一般来場者や出場メンバーの応援などで、ほとんどの席が埋まる大盛況ぶりでした。
また、会場後方には、今回第一部・第二部に出場する皆さんが学校単位でブースを出展し、来場者が実際にアプリやゲームをプレイできるブースもありました。

それでは、当日の様子をレポートしていきましょう。

Day2「DA・TE・APPS! 2018」第一部 ITコンテスト

ITコンテストのテーマは「社会課題を解決するスマホアプリ」。
開会の挨拶は、仙台市産業振興課長の、白岩靖史が行いました。

白岩:「仙台東北のIT産業を盛り上げるためのイベントとして、立ち上げて4年が経ちましたが、このように年々進化するイベントに育つとは思っていませんでした。これは役所が何かを言ってできることではありません。大学、専門学校、企業、そしてなにより若手を育てたいと思っている皆さんのおかげです」

続いて、DA・TE・APPS!の主催団体である、GLOBAL Lab SENDAI 事務局長の篠原敏也によるオープニングメッセージが送られました。

篠原:「フィンランド・オウル市と連携したグローバルIT産業をつくろうと、4年間歩みを進めてきました。特に我々は若者の流出に課題を感じています。仙台市の学生は卒業すると6割が首都圏に流出します。この仙台・東北に住んで働ける環境を、ITとゲームでつくっていくことをミッションにしています。
また、これから日本全体の人口が減っていくので、これからは、国内で生産して、海外で消費するという考えを、意識しなければなりません。今年は、フィンランドの他、アメリカのSILICON VALLEY JAPAN UNIVERSITYとも連携して、さらなるグローバルでの産業づくりに励んでいきます。
今年は、お陰様で22社のスポンサー様にご協力いただきました。過去最高です。本当にありがとうございます」

トークセッション「IT業界の最新トレンドと欲しい人材」

トークセッションのパネリストは、第一部の審査員を務める3名がパネリストとして登場し、篠原がモデレーターを務めます。

パネリスト:
株式会社NTTドコモ 東北支社 法人営業部長 山田広之さん
マイクロソフト株式会社 デベロッパーエバンジェリズム統括本部 テクニカルエバンジェリスト 「ちょまど」こと千代田まどかさん
楽天株式会社 ECビジネスエンパワーメント課 シニアマネージャー 南條融さん

自己紹介

山田さん:「NTTドコモの山田です。よろしくお願いします。ドコモの法人営業部は、企業の課題解決のために、モバイル(機器)を使用したソリューションを提供しています。
もともとNTT本社に平成元年に入社し、加入電話(固定電話)と携帯電話の加入者数が逆転した2000年にドコモに転籍しました。
生まれも育ちも仙台なんですが、震災のときは東京で勤務していて、たまたま休みを取って仙台に帰ってきていたら戻れなくなり、だったら被災地の支援をさせてくださいということになり、以後度々仙台に来るようになりました」

ちょまどさん:「現在、日本マイクロソフトではなくマイクロソフト本社に所属しているので、よくアメリカの本社に行ったりします。基本的には日本にいます。
2014年に大学を卒業して、大手のSIerになったが3ヶ月で辞め、ベンチャー企業でモバイルアプリを開発するデベロッパーをやっていたらマイクロソフトから声がかかり、2016年3月に入社した。
マイクロソフトのテクニカルエバンジェリストは役割が2種類あって、こういったパブリックスピーキングの場で喋るという活動と、セールスエンジニアリング、お客様の課題解決をコーディングしながらお手伝いする、そういった仕事をしています」

篠原:「そして……どうしました?」

南條さん:「触れていただきありがとうございます。451年前に母に盛られた毒でこうなりました……これ、わかる人います? 大丈夫?

なかなか知られていないが、仙台にも楽天のオフィスがある。大きな都市にはテクノロジー開発部門を置いています。僕は楽天市場のシステム開発をしているが、楽天野球団やその他の部署の人も含めると、仙台(オフィス)には35〜40人ぐらいいます。

生まれも育ちも仙台で、大学卒業後に修行だと思って東京に行き、パッケージソフトウェアの商社に就職しました。しかしお客様に説明する中で、プログラミングがわからないのに話をしても信用を得られなかった。一念発起してベンチャー企業でごりごりプログラミングを書いて、2008年に仙台にUターンで戻ってこようとした時に、楽天の仙台支社ができる機運だったので、ノックしたら入れてもらえました。Uターンの成功事例と自負してます」

篠原:「僕は実は横浜出身なんです。東京でベンチャー(企業)をやっていたときに、たまたま出張で初めて仙台にきた。それが3.11の日だったんです。一度横浜に戻ったんですが、当時まだ私も若かったので、東北が俺を呼んでいるんじゃないかと勘違いして、2週間後にレンタカーで仙台まで戻ってきました。
当時は、IT・ITと言い始めた頃で、横の連携も取れていないし、好き勝手にやっているイメージだった」

南條さん:「そうですね、個人的な印象ですけど、仙台は支社文化がすごく根強くて、そういう企業誘致・文化だったのかなと。最近は自社サービス、自分たちのブランディングで売り出していこうという会社が出てきたかなと」

テーマ「IT業界の最新トレンド」

山田さん:「アンデックスという地元のITベンチャーと一緒に、東松島で海苔や牡蠣の養殖にITを使ってもらおうという取り組みをしています。
今まで、漁業、特に養殖の方は、勘や経験、暦などを参考に仕事をしてきたそうです。なかなか担い手不足ですが、若くてやりたいという熱意ある人達もいて、そうすると毎日海にいって、顕微鏡で海苔の種をチェックするぐらい熱心にやっている。近年、気象状況も変わって、例えば急大雨が降ったりすると、塩分濃度が下がって、そうすると海苔も濃度の高いところに移動させなければならない。東松島はかなり津波の被害を受けたこともあって、住む場所と仕事をする場所が離れてしまっている。そこで、海に浮かんでいるブイの下に温度センサーや塩分濃度計を、上に我々の通信モジュールをつけさせていただいて、アンデックスさんが開発したアプリで毎時間状況を漁師の方々に送れる。
これまでは、『ユリの花が咲いたぐらいの時期に一度動かしましょう』 みたいな営みをしていたが、今は累積温度をアプリで確認して作業する、という、知見・データに基づいた蓄積で、より品質の高い、そんな取り組みにつなげていただいている」

ちょまどさん:「これから絶対来るのはAI系ですけど、個人的に一番好きなのは、Windows Mixed Realityと呼ばれているもので、ARとVRの中間、包含するものとしてマイクロソフトが打ち出しているんですけど、『マイクロソフト ホロレンズ』というメガネが来ると思っている。
何が違うって、VRだと完全に手元が見えなくなるじゃないですか。ホロレンズは半透明だから、現実世界にオーバーレイする感じで、スマホ見ながらだと手を動かさなきゃいけないが、例えば機械の修理をする時に両手を動かしながら情報を見たり、Skypeを立ち上げて映像をそのまま転送して……というシナリオが想定されていますね」

南條さん:「仮想通貨、最近よく聞こえてくるワードだと思うんですが、楽天も将来的には仮想通貨で買い物ができる世界を実現したいと。今は、ビットコインで取引をしましょうといった時にものすごい処理コストがかかり、使い物にならないなんて話もあるが、5年10年すれば、またハードウェアの革新は起きてきて、信用のやり取りが瞬時にできる世界になるんだろうなと。それを見越した流通ビジネスをやっていきたい」

篠原:「もう何もしなくても、シームレスに生きていける気がする。目で認証もできるし、財布、会員カードとかいらないんじゃないかと。人にユニークなIDを振って、勝手にポイントが溜まっていきますみたいな」

南條さん:「自分に情報がたまっていくという世界は面白いですよね」

自社に、どんな学生が欲しい?

篠原:「今日は、東北の学生がプレゼンするコンテスト。グローバルラボ仙台としてはどういう意図を持っているかというと、仙台の若者がみんな東京に行っちゃう、東北の他県の人たちは、一旦仙台に来るが、二段階流出みたいになってしまう。僕は仙台をダムにして、若者をここに集積して、ここにきちんと産業集積してから地方各地と連携する流れを作りたい。
皆さんの会社では、どんな学生が欲しいですか?」

南條さん:「大きな壁が目の前に現れた時に、諦めないで乗り上げる、ぶちあげる。楽天は英語が公用語になったが、社長は『たかが英語』というマインドの人。ベースラインとして、チャレンジに物怖じしない人材が欲しい」

山田さん:「相手とのコミュニケーション能力、会話ができることが重要になると思うんです。東北の人は絶対に熱い想いを持っているんだけど、引っ込めちゃう人が多いのはもったいない。今日のプレゼンテーションもそうですが、自分をアピールして、チャレンジングな熱い想いを出してください」

ちょまどさん:「会社目線としては、グロースマインドセット(成長する心持ち)、失敗を恐れないでチャレンジしてくださいと。チャレンジしないと失敗しない、成功だけを積み重ねている人って、失敗が怖くなってしまって危ないんですよ、極論をいうと。
私個人の目線として大事なのは、for your heart、やりたいことやって、情熱があることをやるのが一番。日本人がよく言う、辛くないと仕事じゃないというのはよくない。
私は副業で漫画を描いているんですけど、高校の時にBLの絵ばかり描いていたら画力があがった。Twitterのフォロワーもどんどん増えて、その影響力も会社に買われたと思います。一番パフォーマンスを出せるのは、やりたいことをやっているときです」

課題解決型スマホアプリ部門 プレゼンテーション

DA・TE・APPS! 初のITコンテスト部門には、4団体がエントリー。
市内のIT企業の指導を受けながら、半年かけて学んできました。
課題解決や技術面の難しさにぶつかりながら、より社会に近い形で学んでもらうプログラムです。
優勝者には、賞金30万円が送られます!

ということで、第1部 ITコンテストのプレゼンテーションを紹介します。
各プレゼンの後には、審査員による質疑応答・意見出しも行われました。

東北大学 チーム・Great Busters 発表者:天間遼太郎さん
アプリ名「PICK」

定期的に利用料が引き落とされる、サブスクリプションを管理するアプリを開発しました。最近では、主要な動画や音楽の定額視聴サービス、編集アプリケーションなどが、サブスクリプションモデルを採用しています。

天間さん:「このサブスクリプション市場は、今後拡大が予想されています。しかし、携帯電話の抱合せサービスで知らないうちに料金を払ってしまったり、値段ほど使っていないのに料金を毎月払っていたり、解約というプロセスが複雑になっているのが課題です。
そこで、このアプリでは、Gmailをスキャンすることにより、契約中のサービスを一元管理し、一覧で用意に確認することができます」

審査員からは、「使っていないアプリを検出する機能はつけられないか」「サービス提供会社からすると、解約してほしくないという側面もある。逆にお薦めサービスをリコメンドする機能もあると、稼げるのではないか」という意見が出ました。

東北学院大学 チーム・pringles 発表者:千田研也さん
アプリ名「うみのもり探検隊!」

千田さん:「皆さん、水族館に行きますか? 私は結構好きです。しかし何度も何度も足を運ぶ場所ではないですよね。仙台うみの杜水族館は、一年間でなんと70万人も減少してしまったそうです。私たちはこれを社会の問題として考え、アプリを開発しました。
このアプリケーションは、水族館内を散策し、魚を調査する、探索型のゲームアプリです」

水槽の近くにビーコンを置き、場所に合わせた魚などが表示され、カメラアプリを使って捕獲することができます。
また、アプリを活用することで、今までの入場者管理では把握できない、水槽ごとの混雑状況や、お客さんの滞在時間を把握して、順路の最適化など運営に役立てることができます。

審査員からは、「絵がかわいい」「動物園などへの横展開や、アプリでチケットを買えるなどするとマネタイズできるのではないか」という意見が出ました。

専門学校デジタルアーツ仙台 チーム・デジア 発表者:館脇心さん
アプリ名「パシャっと貯金」

館脇さん:「皆さん、『やっべー、彼女のちょまどに、プレゼント買わなきゃいけないんだよなー』とか『2,000円であと一週間過ごさなきゃいけないんだよなー』という経験はありませんか。この貯金アプリのターゲットは、銀行に預けるほどお金をもっていない学生、貯金はしたいけど、つい使ってしまう人です」

目標金額と日時を設定し、手持ちのお金を撮影すると、自動的に金額を計算してくれる、というこのアプリ。
審査員からは「お店と連携してユーザーメリットが増えるとさらにおもしろくなるのでは」「印象としては画像解析がメインで、技術先行で課題を後付した印象です」という意見が挙がりました。

宮城大学 チーム・ハズレチ 発表者:齋藤洋平さん
アプリ名「Kiunity」

齋藤さん:「皆さん、音楽は好きですか? CDの売上は衰退していますが、ライブやフェスと行った音楽を体験する市場は伸びています。しかし、ライブやフェスを観に行くのはお金がかかり、(学生にとっては)手軽ではありません。そして、素晴らしい体験をした後に、誰かと共有したい・語り合いたいと思っても、相手がおらず、SNSでは満足できません」

そこでこのアプリでは、有料のイベントではなく、路上で音楽演奏をしている人たちが、どこで演奏するかなどをマップ上に簡単に発信でき、利用者が探せるようになります。また、音楽ファン同士がグループをつくることができ、ファンコミュニティをサポートします。

審査員からは「仙台なら、ジャズフェスなど市街地での音楽イベントに使えるんじゃないか」「ユーザーインターフェースがシンプルでわかりやすい」という意見が出ました。

審査結果発表&表彰式

全4チームの発表が終わると、審査員による優勝チームの発表が行われました。

優勝:東北大学 Great Busters アプリ名「PICK」

チーム・Great Bustersの皆さんには、トロフィーと優勝賞金30万円、そしてPCパーツ専門店「TSUKUMO」から副賞が送られました。

講評
山田さん:「審査員の中でも意見が割れました。(優勝した「PICK」は)何より独創性という部分で、仙台から世界に向けて発信する可能性を感じました。ぜひ今日で終わらせず、ビジネスにつなげてグローバルに使ってもらえるとよいのではないかと思いました。おめでとう!」

ちょまどさん:「本当にお疲れ様でした。全てのアプリがすばらしくて大変迷ったのですが、(「CITY」が選ばれたのは、)ユーザー数が多くなりそう、グローバルに使えそうという点だったと思います」

南條さん:「結果は結果として、今日の朝までデバックして必死にアプリをつくった、そういう経験は、世の中のエンジニアがやっていることでもあります。こうやって世の中に自分のアイデアを出して、自分の生活の糧にしていくという経験も大事にしてほしい。今後もがんばってください」

以上で、第一部のプログラムが終了しました。お昼休憩を挟み、会場はそのまま、第二部に続きます。

Day2「DA・TE・APPS! 2018」第二部 ゲームコンテスト

午後からスタートした第二部は、トークセッションとゲームコンテストで構成され、コンテストはさらに2つの部門に分かれています。
コンテストに出場するエントリー団体も多く、会場はさらに熱気に包まれていました。

冒頭に、仙台市経済局長の石川浩史が開会挨拶を務めます。

石川:「沢山の来場、ありがとうございます。今日は、グローバルラボ仙台設立のきっかけにもなった、仙台市が産業振興協定を結んでいるフィンランドのオウル市から、アンナさんに審査員としてお越しいただいています。

コンテスト前半の『GLS for Education部門』は、市内のゲーム企業の指導の元、半年間修行を積んだ学生の皆さまのアプリが登場します。そして後半の『ゲーム部門』では、東北各地でのコンテストを勝ち抜いたクリエイターの皆さまが登場します。
どんなアプリが登場するのか、私もわくわくしています。ぜひ皆さん最後まで楽しんでください」

そして、午前中に引き続き、グローバルラボ仙台 事務局長の篠原が、本日プレゼンを行う学生の皆さんにオープニングメッセージを送りました。

篠原:「おそらくめちゃめちゃ緊張していると思います。だから……プレゼンを失敗したら、許しません(笑)。学生と立場関係なく、本気で取り組んでいく覚悟が私たちにもあります。人生度一度きりなので、失敗してもいいから、ぜひこのコンテストを楽しんでください!」

フィンランド・オウルの紹介

続いて、ビジネスオウル 日本担当インターナショナルコーディネーターの内田貴子さんと、今回審査員を務める、オウル応用科学大学  オウルゲームラボ ラボマスターの Anna Salomaa(アンナ)さんが登壇。オウル市についての紹介を行いました。

内田さん:「私はオウル市の日本担当コーディネーターとして、オウルと日本をつなぐ架け橋を、現地に在住して、市の職員として対応しています。

オウル市は、フィンランドの首都ヘルシンキから北に600km、北極圏直下で、フィンランド東北地方の経済の中心地、まさに日本における仙台です。

人口は25万人、小さなまちですが、世界中から大きな注目を浴びています。その理由は、どんなプロジェクトに対しても産官学連携で取り組んでいるからです」

例えば、Apaja Game Industry hubというゲーム関連企業が集積するエリアをつくったり、Oulu game labというゲーム教育プログラムで、様々な背景や国籍・スキルを持った人材を育成しています。
オウル市と仙台の連携事例としては、一緒に東京ゲームショウにブース出展したり、双方の関係者を招いたり、オウル市が仙台ドローンレースのスポンサーになるなど、強固な関係を築いてきました。

アンナさん:「今日はオウル市を代表して来ました。私はオウルのゲーム産業のために働いていますが、仙台とオウルのつながりの強さを見ることができて、嬉しく思います。今後の学校間・企業間・行政間のつながりがさらに発展していくことを期待しています」

トークセッション「ゲーム業界の最新トレンドと欲しい人材」

続いて、ゲーム部門の審査員を務める皆さんが、パネリストとして登壇しました。

パネリスト:
株式会社サイバーコネクトツー 代表取締役 松山洋さん
株式会社コナミデジタルエンタテインメント プロダクト推進室 プロジェクトマネージャー・アートディレクター 根岸豊さん
株式会社セガゲームス コンシューマコンテンツ事業部 執行役員 クリエイティブオフィサー 大橋修さん
株式会社インフィニットループ 代表取締役 松井健太郎さん
株式会社ピコラ 代表取締役 金子篤さん

モデレーターは、篠原が務めます。

パネリスト自己紹介

松山さん:「(昨年に続き)また来ちゃった! うち(サイバーコネクトツー)」はいわゆるゲームデベロッパーで、22年前に福岡で誕生しました。東京スタジオと、カナダ・モントリオールにも拠点があり、合わせて200人ぐらいいます。
今は家庭用のゲームに特化して制作しており、スマホゲームの開発は過去にやっていたが、向いていないんだなと(笑)。あとキャラクターゲームが多いと言われるが、うちはNARUTOとジョジョの奇妙な冒険しかやっていない。あとはオリジナルで、今も新作をつくっています。
採用計画としてはあと100人、日本人・外国人合わせて採りたいと思っています」

篠原:「それをどう阻止して、仙台に支社を作らせるかがうちの使命ですね(笑)」

根岸さん:「初めて仙台に来ました。コナミってスポーツとか会社がいろいろあるんですが、僕がいるのはゲームをつくっているデジタルエンタテイメント。コナミはフィットネスで儲かってるとか、いろいろなことを言われるんですが、いま業績がよくて、過去最高です。
コナミに入ったのは、プレイステーションが発売された年、1994年で、ずっとメタルギアソリッドシリーズをつくっていて、2013年に一回コナミを辞めているんです。4年間学校の先生をやっていました」

松山さん:「私、去年学校で根岸さんにお会いしていて、学校の先生だと思っていました。コナミさんって出戻りOKなんですか?」

根岸さん:「OKなんです。コナミにいながら、今も学校に教えにいっています。かなり自由にやらせてもらっています」

大橋さん「僕がセガに入ったのは1993年、メガCDとかがあった年で、すぐにセガサターンが出た。マルチプラットフォームでやりたくて、一度EA Japanに転職した。そうしたら一年後ぐらいにセガがハード(ゲーム機)から撤退して、マルチプラットフォームでゲームをつくることになって、どういうことかなと。恩返ししようと思って、セガに戻ってきたんです。
退職前のタイトルはサカつく、戻ってきてからは、マリオ&ソニックの総合プロデューサーを任天堂さんと一緒にやった。うちも出戻りOKかな。上層部にもいっぱいいます」

篠原:「ちなみに大橋さんは、私が東京ゲームショウで口説いて、ナンパして今日来てもらいました!」

松井さん:「インフィニットループは、札幌本社、仙台支社合わせて200人ぐらいの会社です。
僕はもともと大学新卒でサラリーマンをやっていて、その後バイクで日本一周をして、貯金も尽きたので世界一周するお金を貯めるためにフリーランスで働き始めました。そしたらだんだん忙しくなって、今に至ります」

松山さん:「松井さん、見た目と違って、ワイルドですよね」

金子さん:「仙台一筋30年、ずっとゲームをつくっています。デザインの専門学校を出て、データイーストという今はない会社で、アーケードゲームのデザインを担当するスタッフでした。ゲーセンは学生の頃から大好きで、そのまま流れで業界に入ったと。
ピコラは起業して4年目。その前も受託でゲームをつくっていた」

篠原:「金子さんはもはやDA・TE・APPS!の一員という位置づけで見ていますが、どうですか、これだけ豪華な顔ぶれが審査員として集まるというのは」

金子さん:「感慨深いですね!」

質問「コンシューマー市場の今後の伸びしろは」

松山さん:「日本市場だけだとお金にならないですね。子どもが減っている。NARUTOのゲームは300万本売れたと言っているが、売り上げの95%は海外です。世界においては、規制緩和もあって、PS4などの正規品を取り扱う国が増えているので、ゲーム機もソフトもちゃんと売れています。

日本ではパッケージ版の売り上げが8割ですが、海外では5:5で、ゲームが本当に好きな人はダウンロード版を買っている。我々のようなデベロッパーでも、ダウンロード専門ならパブリッシャーとしてもやっていけるので、尖った、ピリリとした作品で大手と勝負していきます」

大橋さん:「日本の市場は厳しくなっていますが、日本のものが売れないわけではない。プラットフォームはどんどん広がっていて、いいものをちゃんと作れば届け先がたくさんあります。
だからといって、海外向けのものをつくる、のではなく、日本の文化、日本のカルチャーをいいと思ってくれている人がたくさんいるんです。日本人がアメリカナイズしたものをつくっても、最後にボタンの掛け違いで、(向こうから見たら)気持ち悪いものになる。例えばペルソナシリーズなんて、日本の学園モノなのにアメリカやヨーロッパで150万以上売れます。今はスマホのゲームが全盛ですが、キャラクターものとかIP(知的財産)作品がほとんど。ファンの付くしっかりしたシリーズは、コンシューマー向けですね」

根岸さん:「日本人しかできないものって大事だなと、(大橋さんの話を」聞いていて思いましたね。メタルギアシリーズも海外の方が受けていて、売り上げの半分が北米です。日本人のこだわり、いらないところを一生懸命つくりこんでいる、これを捨てちゃいけないですね。

スマホの売り上げは柱になっていますが、ただメインというわけじゃないですね。時代の流れを追っているだけです」

金子さん:「スマートフォンアプリを2本出していて、リリースがだいぶ前なのでダウンロード数は落ちてきているが、国としては中国がすごく多い。『LIMP HEROES』はアメコミを意識してアメリカで売りたいと思ってやってみたんですが、全然アメリカでは響かなくて、響いたのは、エジプト、インド、あとブラジル」

松山さん:「なんでそこに着地したのか、全く想像できないですね!」

金子さん:「みんな赤道付近の国なんですよね。陽気なところ? 笑いのツボがあったのかなー。分析できてません!」

人材育成について

篠原さん:「松山さんの会社では、スーパーゲームスクールをやってます。会社の中で、学生が遊びに来るような」

松山さん:「塾ですね。学校帰りに来てもらったり、社会人もいます。自分自身がゲームクリエイターとしてやっていく素養があるか、試さないとわからないじゃないですか。だから一回ゲーム開発を体験してみようと。就職したい企業があれば紹介もしている。
自動的にゲームクリエイターを夢見てもらえる時代ではなくなってきた。待っていてもしょうがないので、無理やり集めないと」

松井さん:「うちは学生アルバイトを雇っている。プログラマーになりたいんだったら、コンビニでアルバイトするよりはプログラム書かせてあげたいじゃないですか。そこから就職する人もいるし、東京の方に行く人もいる。15年以上前からずっとやっている」

篠原:「みなさん、こんな人材が欲しい、というのはありますか?」

金子さん:「ちゃんと自分の考えを持っている学生、間違っていてもいいから、『それは何故、何故、何故』と3回繰り返して考えを深められる人というか。浅い学生が多いですね。踏み込む癖をつけて欲しいかなと思います」

大橋さん:「新卒は、ひとつは熱意があること。現時点でのすごいスキルとかは重視していなくて、3年経ったら技術的な部分は追いつくじゃないですか、ただ追いつくためには熱意だったりとか、人を笑顔にすることにロジカルに考える癖がつく子が欲しい。仮説を立てて検証するというのは大事ですね、考えないままやって失敗しても、何も残らない」

本イベントのテーマだけにとらわれない、ゲーム業界の第一線で活躍する皆さんの様々な話・ホンネを聴くことができる貴重なトークセッションとなりました。

GLS for Education部門 プレゼンテーション

この部門は、ゲームの企画から開発、そしてリリース・広報までを実践するプログラムです。
約半年間の開発を経て、120円の売り切りアプリを実際に昨年末にリリース、App Storeと、Google Playでの合計売上数だけを基準に、順位を競います。

まずは、各チームのプレゼンの様子を紹介します。

仙台コミュニケーションアート専門学校 チーム・スカーレッド 発表者:大友翔太郎さん
アプリ名「SoundThief」

主人公は、敵に見つからないようにマントで隠れたり、音が出る爆弾で敵の注意を引きながら、宝物を手に入れるという、シンプルな横アクションゲームです。

「隠れる」という要素に特化したシンプルなゲームにするため、敢えてアイテムの数を絞り込んだのがこだわりポイント。

審査員からは「要素を増やさないのがありだが、いろんなシチュエーションを増やすなどバリエーションを考えてみてほしい」という意見が出ました。

東北電子専門学校 チーム・HTC 発表者:佐々木大智さん
アプリ名「Lead Light」

画面をスワイプしながら、画面奥から迫ってくる障害物を避け、移動距離を競うゲームです。美しい背景の中でシンプルで爽快感のあるゲームを目指しました。

審査員からの「やり残したことは?」という質問に対し、佐々木さんは「操作性の部分が一歩足りない。あとは光をどれだけ美しく感じさせるか、追求したい」と返答しました。
また、「音楽に変化があるとよいのでは」という意見もありました。

総合学園ヒューマンアカデミー仙台校 チーム大御所 発表者:大塚芳徳さん
アプリ名「Asterism Linker」

ボールをスワイプして飛ばし、宝石をたくさん破壊していく、というパズルアクションゲームです。

このチームは、ゲーム制作だけではなく広報面にも力を入れ、ラジオ番組やYoutuberへのオファー、SNSでの発信などに力を入れ、宣伝のために東京にもメンバーが足を運んだそうです。
これには、審査員の皆さんも驚き、大きな関心を集めることになりました。
ただゲームの内容については「ゲームの難易度調整が課題。難しいままリリースしてしまうのは開発者あるあるで、システムを把握していない人がすぐわかる、というレベルを目指さないと、楽しんでもらえない」という指摘もありました。

専門学校デジタルアーツ仙台 チーム・スノーソルジャー 発表者:伊藤拓海さん
アプリ名「雪だるまさんがころんだ」

プレイヤーは雪だるまとなり、監視員に見つからないように画面奥にいる彼女に会いに行くという、シンプルなアクションゲーム。
これは審査員のアンナさんが「日本語がわからなくても、操作がシンプルですぐに楽しめました」とコメントしました。
一方で「飽きずに遊んでもらえるような工夫がさらに必要」との意見も出ました。

専門学校デジタルアーツ仙台 チーム・きりさんぽ 発表者:髙橋洸樹さん
アプリ名「きりたんという妹ができました」

きりたんぽをモチーフにしたキャラクター『東北きりたん』をお世話するアドベンチャーゲーム。メンバーに秋田県出身社はいないけど、キャラクターに一目惚れして突発的につくってしまったそうです。

審査員からは「こういう、つくりたいからつくったというゲームは好きです」と応援するコメントがありました。

以上で全5チームの発表が終わりました。
GLS for Education部門の結果発表は、次のゲーム部門プレゼンテーション終了後に、一緒に行われます。

ゲーム部門 プレゼンテーション

こちらの部門は、公募された作品の中から、一次審査を通過した7チームによるプレゼンテーションが行われ、本日審査員による最終審査が行われます。

総合学園ヒューマンアカデミー仙台校 藤村蒼さん
アプリ名「FADER MUSIC」

音楽用ミキサーのフェーダー(音量調整をするつまみ)をモチーフにした音楽ゲームです。マウスとキーボードを使ってプレイします。

審査員からは、「マウスとキーボードではなく、専用コントローラーをつくった方がのめり込めそうで、直感的にわかりにくいなど課題はあるがいいチャレンジ」「いっそスマホで遊べたほうがいいのでは」というコメントがありました。藤村さんはスマホ向けのインターフェースも考えたのですが、指での操作がやりにくくなりそうなので、パソコン上で動かすことにしたと説明しました。

東北電子専門学校 齋藤巧さん
アプリ名「ぴにょロジ」

歯車をモチーフにしたパズルゲームで、プレイヤーは歯車のかみ合わせを考えながらゲームをクリアしていきます。
もともと、子どもの知的教育をテーマに開発し、実際に幼稚園に何度も足を運んで、子どもたちのフィードバックをもらったといいます。

審査員からは「すごくターゲットを意識してものづくりされている。お客さんの笑顔が目に浮かんだ」「いやらしい話をすると、子どもだけでなく、おじいさんおばあさんとかにも売れるのではないか」というコメントがありました。
斎藤さんも、意外と大人にも興味をもらえる機会があったので、ゲーマー向けのやり込み要素があってもいいか、と考えているそうです。

専門学校デジタルアーツ仙台 太田晶博さん
アプリ名「Leading sky」

普通のシューティングゲームの逆側に立ち、沢山の戦闘機を配置しながら(敵の)白い戦闘機を追い詰めていくシミュレーションゲームです。
審査員からは「敵の動き、AIが賢くてなかなか倒せない!」と手応えを感じるコメントがありました。

実はこのゲームは、イベントに合わせて実際にリリース(配信)することを予定していたそうです。しかし、いろんな方に試遊してもらった結果、チュートリアルが必要だという結論に達し、これから修正を加えていくとのことでした。公開が楽しみですね!

総合学園ヒューマンアカデミー仙台校 田村圭汰さん
アプリ名「ONE’S LIFE」

未来の世界を舞台に主人公の少女を操作していく、フル3Dのアクションゲーム。
暗く、作り込まれた世界観を感じる作品でしたが、まだ完成しておらず、現時点では10分程度のプレイ時間ということでした。

審査員からは「野望を感じる」「こういうタイプのゲームは常に主人公の後頭部が見えてしまうので、そういった部分を作り込んでほしい」といった意見が出ました。

総合学園ヒューマンアカデミー仙台校 戸嶋要さん
アプリ名「ダンボールバトル〜進め! 僕らのマメタンク〜」

鬼ごっこをベースに、段ボール型のキャラクターを操作してアイテムを獲得していくアクションゲーム。ほのぼのした絵柄の世界観で、子どものころのワクワクを思い出すようなゲームを作りたかったそうです。

審査員からは「プレゼンテーションがすごく落ち着いている」「雰囲気が好きだが、操作性やアイテムの出し方など、調整・改善の余地がある」などの意見がありました。

専門学校デジタルアーツ仙台 島崎匠汰さん
アプリ名「Color Number Puzzle」

カーソルをスワイプさせて、数字に合わせて繋いでいくというカラフルなパズルゲームで、評価を高めていくと、女の子のイラストが完成していきます。

「スタッフにデザイナーがいないが、どうやってイラストを用意したのか?」という審査員の質問に対し、「Twitterで絵描きさんに連絡をして、使用許可をいただいた」と説明。
「こういったリソースの集め方はあり。ただ業界仁義といって、コミュニケーションをちゃんと取らないと後々トラブルに成ることもある」とビジネス展開する際の注意点も飛び出しました。

仙台二華高校 福島県安積黎明高校 他 矢口悠月さん
アプリ名「Ruin」

最後は、今回唯一の高校生チームの登場。
黒色と白色、二匹の子猫を操作し、ギミックを解いていくパズルゲームで、ストーリーが用意されている他、プレイヤーがステージをつくるという要素も実装したいそうです。

最後に、「10代のうちから、地域を超えてみんなで連携してつくるという経験は、絶対に生きると思う。ぜひ今後も続きをがんばってください」と熱いエールが送られました。

以上で、ゲーム部門7作品のプレゼンテーションが終了しました。
いよいよ、両部門の結果発表に移ります。

審査結果発表&表彰式

GLS for Education部門
アプリの販売数で勝敗を決するこの部門。最初にApp storeのダウンロード数、次にGoogle Playでのダウンロード数が発表され、それぞれのOSで大きく数字が異なる、白熱した展開となりました。

最優秀賞:専門学校デジタルアーツ仙台 チーム・きりさんぽ「きりたんという妹ができました」

チーム・きりさんぽの皆さんには、トロフィーと優勝賞金30万円、そしてPCパーツ専門店「TSUKUMO」から副賞が送られました。

金子さん:「きりたんというIP(キャラクター)が強かったという印象はあると思いますが、キャラクターのボイスを使えないか、と問い合わせるなど、良さを引き出すためのいろんな活動をしてきた。そういう経緯があって、この結果があるのかなと思います。

負けてしまったチームの皆さんも含めて全員、ストアで120円で『売っている』という責任があるんですね。なので、いろんな厳しい意見とかもあると思うが真摯に受け止めて、ブラッシュアップ・更新に務めてほしいと思います」

ゲーム部門
続いてゲーム部門の審査結果が発表され、受賞者には同じくトロフィーと優勝賞金30万円、そしてPCパーツ専門店「TSUKUMO」から副賞が送られました。

最優秀賞:東北電子専門学校 斎藤巧さん「ぴにょロジ」

齋藤さん:「去年GLS for Education部門で2位という結果だったので、今回は嬉しいという気持ちと、これからもっともっと努力していけないという気持ちがあります。これからも精進していきたい」

松山さん:「おめでとうございます。実を言うと審査員の間で票はわかれました。将来性といい始めるとどの作品にもあるので、あくまで今回の審査のポイントは、現時点での完成度で評価しました。
ゲームソフト、理想をいうと老若男女幅広い人に遊んでもらいたいと思いつつも、どうしてもターゲットを絞らないといけない商品づくりをやっています。その中で、4歳時から遊べるゲームソフトであるということと、最初から最後まで、何の説明もなくても遊べるという完成度の高さを評価しました。
今回、力作ぞろいだった中での優勝ということで、胸を張っていただきたいと思います」

全体の講評

松山さん:「私は昨年・一昨年と参加させてもらっているので、年々ものをつくるクオリティだけでなく、赤の他人であるお客様のことを考え、遊んでもらうための先回りの努力を感じることができるようになってきていて、頼もしいです。
これから、ユーザービリティとか振り向いてもらうための圧倒的な魅力づくりはどんどん積み重ねていかなければならないと思いますが、総合力という意味では、このコンテストはほかと比べても稀有な実例になってきているなと感じています。これからも応援しています!」

根岸さん:「皆さんお疲れ様でした。思っていた以上に力作揃いだったと思います。採点も本当に拮抗していました。もっと時間をかければ、もっと工夫があれば……というのはどの作品にもあります。で、その辺を自分で気付いてどうやっていくかというのがクリエイターとしての成長につながると思います。
将来一緒に仕事できる日が来るのを楽しみにしています!」

大橋さん:「これから皆さんがゲームクリエイターになるなら、客観的な評価が全て、お客さんがたくさん買ってくれたかが全てです。他人の評価に悔しい、と思いながら、次の作品に向けて、今度はどうすればいいのかというのを分析して繰り返すのが、僕らの仕事です。ぜひ次の作品に向けて、今回の経験を肥やしにして頑張ってほしいなと思います」

松井さん:「私はこのコンテスト2回目なんですが、今年の作品はチャレンジングというか、新しい発想の作品が多くて、どうしてもこの手のコンテストはどこかで見たようなゲームが多い中で、非常に楽しませていただきました。やっぱり学生さんはそれぐらいやってくれたほうが、私たちも楽しみです。
一方で、今回一位になった作品は、ビジネスでもそうですがお客さんの方を向いてつくる、これがゲームづくりに限らず大事だと思っていて、それを評価されたのかなと思います。相反する視点ではありますが、両方とも大事なことなので、今後のものづくりに活かしてください」

金子さん:「自分たちがつくったものをいかにして売るか、だったり、実際に子どもたちからレビューをもらうとか、ゲームを設計するだけじゃなく、楽しんでもらうために皆さんが取り組んだことが素晴らしいなと。そういう意識が年々高くなっていると感じました。来年エントリーする方がいれば、ぜひ意識してください」

アンナさん:「皆様の取り組みを本日拝見して、本当に感銘を受けております。皆さんお一人ひとりの前に明るい未来があると確信しています」

以上で、7時間以上に渡る「DA・TE・APPS! 2018」の全プログラムが終了しました。